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原田 正英; 杉原 健太*; 勅使河原 誠; 高田 弘; 池田 裕二郎
no journal, ,
J-PARCの物質・生命科学実験施設の将来計画として、第2核破砕中性子源(TS2)の検討を開始した。検討では、3GeV陽子ビームを標的に入射させ、液体水素減速材により冷熱中性子ビームを取り出す既存システム基本構成を踏襲した。中性子標的の候補として、高電流密度の陽子ビームを受けられると期待される回転式タングステンを選択した。まず、中性子強度を最大とする標的形状の最適化を行った。評価では、粒子輸送計算コードPHITSを用い、回転標的(直径90cm、厚さ8cmの円盤状)の下部に、液体水素減速材(12cm角の立方体)を設置し、ベリリウム反射体(外形:直径60cm、高さ60cmの円柱状)及び鉄反射体(外形:直径1.5m、高さ1.5mの円柱状)で囲った簡素なモデルを用い、3GeVの陽子ビームを入射させた。ポイントタリー及び面タリーを用いて、減速材表面から漏洩する中性子強度を計算した。標的の表面材質、位置、サイズ及び陽子ビームプロファイル等をパラメータとして、中性子強度が最大となる条件を求めた。中性子強度は、標的の表面材質や陽子ビームプロファイルにはあまり依存性が無く、標的厚さが6cmのときに最大になることが分かった。